【飲食店向け】保証金と敷金の違いとは?相場・敷引きと退去時に損しないためのポイント

保証金と敷金の違いを、民法上の扱いや礼金・敷引き・償却との違いとあわせて解説します。飲食店の保証金の相場、退去時にいつ・いくら返ってくるかの計算方法、返還額を増やすための居抜き売却も紹介。閉店・撤退を検討中の店舗オーナーは参考にしてください。

この記事の監修者
柴田 充輝
合同会社柴田人事労務オフィス 代表 柴田 充輝
社会保険労務士・ファイナンシャル・プランニング1級技能士・行政書士・宅地建物取引士
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融や不動産メディアなどを中心に、これまで1,500記事以上の執筆・監修実績あり。
目次-INDEX

開く

保証金と敷金の違い

項目保証金敷金
目的家賃などの支払いを担保する場合がある家賃などの支払いを担保する
主に使われる物件店舗・オフィスなど住宅・店舗など
返還の仕組み性質・契約条件によって異なる原則として債務を精算した残額が戻る
注意点敷金型・建設協力金型などがある敷引き・償却の有無を確認

保証金と敷金は、どちらも賃貸借契約の際に借主が貸主に預けるお金です。家賃などの支払いを担保する目的であれば、法律上は同じ扱いです。ここでは、それぞれの意味や法律上の扱い、呼び方が異なる理由を紹介します。

保証金とは

保証金とは、賃貸借契約の際に、借主が貸主に預けるお金のことです。ただし、同じ「保証金」という名称でも、契約内容によって扱いが異なる点に注意が必要です。

店舗やオフィスなどの事業用物件では、「敷金型の保証金」が使われるケースが見られます。敷金型の保証金は、家賃などの支払いを担保するためのお金です。退去時には、この保証金が未払い家賃や借主が負担する原状回復費用などに充てられる場合があります。

一方、保証金には、貸主が建物を建てる資金に充てる「建設協力金型」もあります。建設協力金型は借主が貸主にお金を貸す性質が強く、目的や返還条件が敷金型とは異なる点が特徴です。入居中に分割で返還される契約もあるため、契約内容の確認が必要です。

飲食店でも保証金を預ける契約があるため、契約時や退去を検討する段階で返還条件をはじめとした詳細な内容を確認しておきましょう。

敷金とは

敷金とは、賃貸借契約の際に、借主が貸主に預けるお金です。家賃などの支払いを担保する目的で預ける点で、保証金と同じような役割を持ちます。

敷金は住まいの賃貸で広く使われる呼び方ですが、店舗でも敷金名義で契約することがあります。退去時には、未払い家賃や借主が負担する原状回復費用などに充てられる場合があり、その残りが借主に返還される仕組みです。

保証金と敷金の法律上の扱い

保証金と敷金は、法律上は名称ではなく目的によって扱いが決まります。民法第622条の2では、名称にかかわらず、賃貸借契約に基づく家賃などの支払いを担保する(確保する)ために借主が貸主に預けるお金を「敷金」として扱うと定めています。

そのため、契約書に「保証金」と書かれていても、実際に敷金と同じ役割を持つ「敷金型の保証金」は、法律上も敷金として扱われる点に留意が必要です。一方、建設協力金型の保証金は家賃などの支払いを担保する目的のお金ではないため、一般に敷金には当たりません。

改正民法第622条の2 敷金
1. 賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。
一 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。
二 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。

出典:民法「第六百二十二条の二 敷金」

保証金と敷金の呼び方が違う理由

保証金と敷金の呼び方が分かれているのは、法律で名称が統一されてこなかったためです。2020年3月までの民法には敷金の定義がなく、預けるお金の呼び方は、地域や業界の慣習によって決まってきました。

特に事業用物件では「保証金」と呼ばれることがあり、店舗やオフィスの契約でよく目にする言葉です。一方、住まいの賃貸では「敷金」という呼び方が広く使われています。

ただし、呼び方の違いは地域や業界の慣習によるもので、「保証金」「敷金」という名称だけでは返還される金額や条件までは判断できません。契約時には、名称だけでなく返還条件や償却・敷引きの有無などを確認することが大切です。

飲食店の保証金の相場は?保証金が高い理由はこちら

保証金・敷金と礼金・敷引き・償却の違い

・礼金の仕組み
・敷引きの仕組み
・償却の仕組み

保証金・敷金と混同しやすいお金に、礼金・敷引き・償却があります。ここでは、それぞれの仕組みと、退去時に戻る金額との関係を紹介します。

礼金の仕組み

礼金とは、物件を貸してもらうお礼として、契約時に貸主へ支払うお金のことです。

保証金や敷金は家賃などの支払いに備えて預けるお金で、契約終了後に残額が返還されます。これに対し、礼金は契約終了時に返還されません。店舗では礼金が設定されない契約もありますが、物件によっては求められる場合があります。

退去時に保証金の返還額を計算する際は、礼金の扱いを区別しておくことが大切です。礼金は入居時に支払い済みのお金のため、返還額の計算には含めません。

敷引きの仕組み

敷引きとは、退去時に保証金や敷金から、あらかじめ決めた金額を差し引く仕組みです。差し引かれた金額は、借主に返還されません。

契約書には「敷引きは家賃の○か月分」などと記載されている場合があり、西日本では保証金と敷引きを組み合わせた契約が使われることもあります。保証金や敷金の返還額を確認するときは、敷引きの有無や金額を契約書で確認しましょう。

償却の仕組み

償却とは、保証金や敷金の一部を返還しないと契約であらかじめ決めておく仕組みです。契約書では「保証金の20%」「家賃2か月分」など、返還されない金額や割合が定められている場合があります。入居年数に応じて償却額が変わる契約もあり、条件は物件ごとにさまざまです。

償却として差し引かれる金額は、原状回復費用とは別枠で扱われることもあります。その場合、償却と原状回復費用の両方が差し引かれるため、返還額は想定より少なくなりがちです。保証金や敷金がいくら返ってくるかを確認するときは、償却の条件も確認しておきましょう。

なお、敷引きと償却は、どちらも「返還されない部分」を指し、実質的な違いはほとんどありません。関西など西日本では「敷引き」、関東の事業用物件では「償却」と呼ばれることが多いです。

飲食店の保証金の相場は?保証金が高い理由

・飲食店の保証金の相場は家賃の何か月分?
・飲食店の保証金が高い理由は?

飲食店の保証金は、住居の敷金より高く設定される傾向があります。ここでは、保証金の相場の目安と、保証金が高くなる理由を紹介します。

飲食店の保証金の相場は家賃の何か月分?

日本政策金融公庫が公開している資料では、店舗物件の保証金は、一般的に家賃の6〜10か月分程度とされています。住居の敷金は家賃の1〜2か月分程度が目安のため、店舗物件のほうが高い傾向にあります。ただし、保証金は物件や契約条件によって異なるため、一律の相場があるわけではありません。

参考として、株式会社日商保が運営するオフィス検索サイト「Growth Office」の掲載物件を対象とした集計があります。2026年10月1日時点で、東京都の募集区画のうち店舗用途を含み保証金の月数がわかる28区画では、保証金(敷金)の中央値は家賃の11か月分でした。家賃もわかる14区画では、保証金額の中央値は約447万円です。

同じ集計では5〜24か月分と幅があり、保証金の額は物件によって大きく異なります。上記はオフィス中心の検索サイトに掲載された一部の店舗区画の集計で、飲食店全体の保証金相場を示すものではありません。自店の保証金が家賃の何か月分かを契約書で確認しておくと、退去時の試算に役立ちます。

出典:日本政策金融公庫「起業家応援マガジン Vol.79」(2017年1月25日)

出典:株式会社日商保「敷金と保証金の違い|店舗の保証金の相場・償却・返還」

飲食店の保証金が高い理由は?

飲食店の保証金が高い主な理由は、家賃の未払いへの備えに加え、退去時の原状回復費用が大きくなりやすいためです。

事業用物件の保証金は、家賃の未払いなどが発生した場合に備えて設定されます。また、飲食店は内装や厨房設備、給排水・排気の設備などが多く、退去時の原状回復費用が大きくなりがちです。

特に、内装や設備を撤去してスケルトン状態に戻す契約では、工事の負担が重くなる傾向にあります。貸主にとっては、借主が退去時に工事費用を払えなくなるリスクに備える意味もあるのです。

こうした事情から、事業用物件では住居用物件より保証金が高めに設定される場合があります。ただし、保証金の金額は物件や契約条件によって異なります。

飲食店の「スケルトン返し」とは?原状回復との違いや賃貸契約書の見方なども解説

退去時に保証金はいつ・いくら返ってくる?

・保証金が返還される時期
・保証金の返還額と計算方法
・保証金から差し引かれる費用
・保証金が返ってこないときの対処法

保証金は、退去後すぐに全額が戻るとは限りません。ここでは、保証金が返還される時期と返還額の計算方法、差し引かれる費用、返ってこないときの対処法を紹介します。

保証金が返還される時期

敷金型の保証金は、原則として賃貸借契約が終了し、物件を貸主に明け渡した後に返還されます。民法第622条の2で、「賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき」に返還すると定められているためです。特約がない限り、物件を明け渡す前に保証金の返還を求めることは原則としてできません。閉店後の資金計画を立てる際は、保証金が戻るのは明け渡し後になる点を前提にしておきましょう。

ただし、実際に振り込まれる時期は契約条件や精算状況によって異なります。事業用物件では「明け渡し後○か月以内」のように定められている場合があります。原状回復工事の精算を待ってから返還されることもあるため、退去直後に入金されるとは限りません。

なお、入居中に貸主が物件を売却した場合、敷金の返還義務は新しい所有者に引き継がれます(民法第605条の2第4項)。この場合は、新しい所有者に返還を求めることになる点を押さえておきましょう。

いつ返還されるかを把握するために、まずは賃貸借契約書で返還時期や返還条件を確認しましょう。記載がない場合は、貸主や管理会社に問い合わせると確実です。

出典:e-Gov法令検索「民法 第六百二十二条の二(敷金)」

保証金の返還額と計算方法

保証金は、預けた金額の全額が返還されるとは限りません。返還額は、保証金から契約上返還されない償却・敷引き分や、未払い家賃、借主負担の原状回復費用などを差し引いて計算します。

たとえば「保証金300万円・償却20%・原状回復費用200万円」の場合、償却分は60万円です。300万円から60万円と200万円を差し引くと、返還額は40万円となります。

原状回復費用などが保証金を上回る場合は、追加の支払いが必要になることもあります。実際の返還額は契約条件や退去時の精算内容によって異なるため、閉店を決める前に概算を出しておくと安心です。

計算例をまとめると、以下のとおりです。

項目金額
預けた保証金300万円
償却(20%)−60万円
原状回復費用−200万円
返還される保証金40万円

※上記は説明用の例であり、未払い賃料などはないものとする。

保証金から差し引かれる費用

保証金から差し引かれる主な費用は、次の3つです。

1.償却・敷引き分

償却・敷引きは、契約に基づいて保証金から返還されない金額を差し引く仕組みです。「保証金の20%」「家賃2か月分」など、金額や割合が定められる場合があります。原状回復費用とは別に差し引かれる場合もあるため、契約書で条件を確認しましょう。

2.原状回復費用

原状回復費用は、店舗の内装や厨房設備の撤去、スケルトン返しなどにかかる費用です。契約内容によっては、保証金から差し引かれます。

工事範囲や費用負担は契約条件によって異なるため、どこまで元に戻す必要があるかを事前に確認しておきましょう。なお、居抜きでの引き渡しについて貸主と合意できれば、費用を抑えられる可能性があります。

飲食店の原状回復費用はいくら?2026年最新相場と費用を抑えるコツを解説

3.未払い家賃・解約予告期間中の賃料など

未払い家賃がある場合、保証金から差し引かれて精算されます。貸主への支払義務がある水道光熱費なども、精算対象となる場合があります。

また、閉店日と契約終了日は一致するとは限りません。解約予告期間が定められている契約では、閉店後も契約終了までは家賃の支払いが必要です。たとえば解約予告期間が6か月の契約では、閉店の6か月前までに解約を申し入れないと、閉店後も契約終了日まで家賃を払うことになります。

なお、民法上、借主から「保証金を家賃の支払いに充ててほしい」と請求することはできません(民法第622条の2第2項)。解約予告期間と家賃の発生条件は、閉店日を決める前に確認しておきましょう。

出典:e-Gov法令検索「民法 第六百二十二条の二(敷金)」

保証金が返ってこないときの対処法

保証金が返ってこない場合は、まず返還されない理由と、差し引かれた金額の内訳を把握しましょう。契約書と退去時の精算書を照らし合わせ、償却・敷引きや原状回復費用の金額が契約内容に沿っているか確認します。

原状回復費用に疑問がある場合は、入居時の写真や工事の見積書などを用意して貸主に確認しましょう。返還期限を過ぎても振り込まれないときは、貸主や管理会社に返還予定日を問い合わせます。やり取りは書面やメールで残しておくと、「言った言わない」の事態を避けられ、後から経緯を説明しやすくなります。

貸主との話し合いで解決しない場合は、早めに不動産や法律の専門家への相談を検討してください。なお、保証金の返還を求める権利には時効があります。2020年4月1日以降に結んだ契約では、返還を請求できると知った時から5年、または請求できる時から10年で消滅します(民法第166条第1項)。それより前の契約は改正前の規定が適用される場合があるため、専門家に確認しましょう。

退去時に保証金の返還額を増やすためにできること

・原状回復工事の範囲と費用を確認する
・居抜き退去が可能か貸主に相談する

退去時に戻る保証金を増やすには、保証金から差し引かれる原状回復費用を抑えることが重要です。ここでは、退去前に確認したいポイントと、居抜き退去の相談方法を紹介します。

原状回復工事の範囲と費用を確認する

返還額を増やすうえで前提となるのは、原状回復工事の範囲と費用を正しく把握することです。賃貸借契約書を確認し、退去時に必要な原状回復工事の範囲や費用負担を確かめましょう。

事業用物件では、貸主が工事業者を指定している場合もあるため、指定業者の有無を確認します。見積もりが出たら、作業内容や費用の内訳が契約条件に沿っているかをチェックします。貸主が業者を指定していない場合は、複数の業者から見積もりを取って比較するのがおすすめです。

工事範囲や費用に疑問がある場合は、貸主に根拠を確認し、必要に応じて工事内容や費用について協議しましょう。

飲食店の原状回復費用はいくら?2026年最新相場と費用を抑えるコツを解説

居抜き退去が可能か貸主に相談する

飲食店の閉店・撤退を検討している場合は、原状回復工事を始める前に、居抜き退去ができるか貸主に相談しましょう。居抜き退去とは、内装や厨房設備などの造作(店舗に取り付けた内装・設備)を残したまま退去する方法です。工事を始めてからでは、居抜き退去が難しくなるため、早めの相談が大切です。

まずは賃貸借契約書で、原状回復義務や造作譲渡に関する条件を確認します。居抜き退去には貸主の承諾が必要となるため、残してよい設備や内装の範囲、引き渡し条件などもあわせて確認しておきます。

残した造作を次の出店者に売る「居抜き売却」を希望する場合は、解約通知のタイミングも含めて専門業者に早めに相談するとスムーズです。貸主と合意した内容は、後からトラブルにならないよう書面などに残しておきましょう。

居抜き売却で飲食店を高く・早く手放す方法|メリットと業者選びのポイント

閉店・撤退時、居抜き売却を選択肢に入れるなら

閉店・撤退時に手元資金を少しでも残したい場合は、居抜き売却を選択肢に入れるのがおすすめです。居抜き売却とは、居抜き退去で残した内装や厨房設備などの造作を次の出店者に引き継ぎ、売却代金を受け取る方法です。

貸主との合意によって原状回復工事の一部または全部を省略できれば、退去時の費用負担を抑えられる可能性があります。原状回復費用が保証金から差し引かれる契約なら、工事費用を削減できた分だけ、保証金の返還額も増える計算です。さらに造作が売れれば、保証金の返還とは別に売却代金を受け取れる点も、居抜き売却のメリットです。

ただし、償却・敷引きは、居抜き売却をしても契約に基づいて差し引かれる場合があります。居抜き売却によって手元に残る金額がどのように変わるか、以下の例で確認しましょう。

項目原状回復して退去居抜きで退去
預けた保証金300万円300万円
償却(20%)−60万円−60万円
原状回復費用−200万円0円
保証金の返還額40万円240万円
造作の売却代金0円+50万円
手元に残るお金40万円290万円

※説明用の仮定です。居抜き退去では貸主との合意により原状回復義務がすべて免除され、造作が50万円で売却できたものとします。未払い賃料などのその他の費用は含みません。

上記の例では、居抜きで退去した場合に手元に残るお金は290万円です。原状回復して退去した場合と比べて、250万円多く残る計算になります。居抜き売却を検討する場合は、以下の3ステップで進めましょう。

1.無料査定で造作・設備の買取価格を確認する
2.買取条件を比較して依頼先を決める
3.成約・引き渡しで造作代金を受け取る

1.無料査定で造作・設備の買取価格価値を確認する

居抜き売却を検討する場合は、まず内装や厨房設備などの造作を査定してもらいましょう。査定を受ければ、造作・設備を売却した場合にどの程度の金額になるかを把握できます。査定額は、店舗の立地や設備の状態、賃貸借契約の内容などによって異なります。

「店舗買取り.com」では造作・設備の無料査定を受け付けており、相談のみ・査定のみの依頼も可能です(対象エリアは東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)。閉店するか迷っている段階でも、査定額を知っておけば判断材料のひとつになります。

2.買取条件を比較して依頼先を決める

依頼先を決める際は、査定額だけでなく、売却手数料や引き渡しまでの期間、支払いのタイミングなども確認しましょう。賃貸借契約の解約期限がある場合は、期限までに売却・引き渡しを進められるかも重要なポイントです。

居抜き売却には貸主の承諾が必要になるため、造作譲渡の条件も確認しておきます。複数の業者に相談する場合は、査定額や条件を比較したうえで依頼先を決めましょう。なお、「店舗買取り.com」では売却手数料を無料としているため、手数料で手元資金が減る心配はありません。

3.成約・引き渡しで造作代金を受け取る

売却条件がまとまったら、貸主の承諾を得たうえで造作譲渡を進めます。引き渡し時には、譲渡する設備や残置物の範囲、設備の状態などを買い手と確認しておきましょう。

また、造作代金の支払い時期や方法も事前に確認しておくことが大切です。契約で定めた条件に沿って引き渡しと代金の受け取りを行い、売却を完了させましょう。

飲食店の居抜き退去の流れとは?8ステップの手順・必要な準備・円滑に進めるコツを解説

保証金と敷金に関するよくある質問

Q.保証金と敷金はどちらが高いですか?
Q.退去時に保証金だけでは費用をまかなえないことはありますか?
Q.保証金は返金義務がありますか?
Q.保証金は返金義務がありますか?

最後に、保証金と敷金に関してよくある質問に回答します。契約内容を確認する際の参考にしてください。

Q.保証金と敷金はどちらが高いですか?

A.保証金と敷金のどちらが高いかは、名称だけでは判断できません。保証金・敷金の金額や返還条件は、物件や契約によって異なるためです。一般的には事業用物件の保証金のほうが高めです。また、償却や敷引きが設定されている場合は、返還されない金額もあります。契約書で金額と返還条件を確認しましょう。

Q.退去時に保証金だけでは費用をまかなえないことはありますか?

A.あります。原状回復費用や未払い家賃などが保証金を上回る場合は、差額の追加支払いが必要です。また、契約内容によっては保証金から差し引かれず、別途支払う費用が発生する場合もあります。退去前に精算の対象となる費用を確認し、保証金で足りるかを試算しておきましょう。

Q.保証金は返金義務がありますか?

A.敷金型の保証金には返金義務があります。民法第622条の2により、貸主は明け渡し後に未払い家賃などを差し引いた残額を返還しなければなりません。ただし、償却・敷引きとして契約で定めた部分は返還されません。建設協力金型の保証金は、契約で定めた期間・方法で返還されます。

Q.敷金・保証金を支払ったときの勘定科目は何ですか?

A.返還される保証金や敷金は、「差入保証金」などの資産として処理するのが一般的です。償却など返還されない部分は税務上の繰延資産にあたり、「長期前払費用」などとして原則5年で費用にします。

支出額が20万円未満であれば、法人は損金経理をすることで支出した事業年度の損金に、個人事業主はその年の必要経費に一括で算入できます。処理方法は金額や契約内容によって異なるため、税理士に確認しましょう。

出典:国税庁「No.5460 建物を賃借するための権利金等」
出典:e-Gov法令検索「法人税法施行令 第十四条(繰延資産の範囲)・第百三十四条(繰延資産となる費用のうち少額のものの損金算入)」
出典:e-Gov法令検索「所得税法施行令 第百三十九条の二(繰延資産となる費用のうち少額のものの必要経費算入)」

保証金と敷金の違いを理解し、退去時に戻る金額を事前に試算しよう

保証金と敷金は、家賃などの支払いを担保する目的であれば、法律上は同じ「敷金」として扱われます。ただし、名称だけでは返還される金額や条件は判断できません。退去時の返還額は、償却・敷引きや原状回復費用、未払い家賃などを差し引いて決まります。店舗の閉店・撤退を検討し始めたら、まず契約書で返還条件を確認し、返還額を試算しておきましょう。

原状回復費用を抑えて手元資金を少しでも多く残したい場合は、居抜き売却も選択肢の一つです。内装や厨房設備などを次の出店者に引き継ぐことで、原状回復費用の削減に加え、造作の売却代金を受け取れる可能性があります。

「店舗買取り.com」では、造作・設備の無料査定から貸主との交渉まで、居抜き売却を幅広くサポートしています。売却手数料は無料のため、余計な費用負担を抑えながら売却を進められます。閉店・撤退を迷っている段階でも、まずはお気軽にご相談ください。

お役立ち情報一覧に戻る

新着記事

【飲食店向け】保証金と敷金の違いとは?相場・敷引きと退去時に損しないためのポイント

  • 店舗売却マニュアル

【飲食店】リースアップとは?意味と満了後の3つの選択肢、閉店時の残債対策

  • 店舗売却マニュアル

飲食店の営業許可証の取り方は?必要書類や申請方法をわかりやすく解説

  • 店舗売却マニュアル

飲食店経営を始めるには?開業の流れや向いている人、経営のポイントを解説

  • 店舗売却マニュアル

店舗買取り.comのサービスとメリットについて

  • 店舗売却マニュアル

ランキング

飲食店「閉店のお知らせ」例文・テンプレート集|そのままコピーして使える7パターン

  • 店舗売却マニュアル

飲食店の廃業率・生存率はどれくらい?統計データから推移や今後の見通しを解説

  • 店舗売却マニュアル

QSCとは?飲食店経営者が押さえておきたい経営の基本や考え方を徹底調査!

  • 店舗売却マニュアル

飲食店を店舗移転する際の5つの流れ!必要な費用や手続き・成功のポイントも解説

  • 店舗売却マニュアル

飲食店の売却で損しない!居抜きで店舗を高く手放す手順・相場・メリットを解説

  • 店舗売却マニュアル

タグ

カテゴリ

秘密厳守 まずはご相談だけでも大歓迎!

店舗の売却や買い取り、撤退・閉店、
造作の買売は、お気軽にご相談ください!

お電話でのお問い合わせ

0120-3737-18

フリーダイヤル|10時~18時 (土日祝日を除く)

メールでのお問い合わせ

会員登録不要!24時間365日受付中