飲食店に欠かせない「クレンリネス」とは?クリンネスとの違いやポイントを徹底解説!

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飲食店を営業するうえで、忘れてはいけない考え方「クレンリネス」。クレンリネスを怠ると、客足の低下や食中毒などの健康被害をもたらす可能性があります。今回は、クレンリネスの正しい意味やよく似た言葉「クリンネス」との違いを解説。飲食店においてクレンリネスを向上させるポイントもご紹介しますので、ぜひチェックしてください。

クレンリネスとは?

クレンリネス(Cleanliness)とは、飲食店舗全体を清潔・衛生的に保つことです。

クレンリネス(Cleanliness)とは、飲食店の店内や調理場、外観など店舗全体が清潔に保たれている状態です。店舗全体を清潔・衛生的に保つための作業や心構えを示す意味も持っています。

飲食業は口に含む食品を扱う業種のため、一時的に清潔にするだけでなく、衛生的な状態を常に保つことが重要です。クレンリネスは、飲食店を経営するうえでとくに重要な指標とされています。

クレンリネスの実践の目的

クレンリネスを実施する目的は、飲食店での食中毒や食品への異物混入を防ぎ、お客様に安心して食事を楽しんでいただくことです。飲食店の衛生管理を徹底するには、オーナーだけでなく従業員一人ひとりの意識が求められます。

また、クレンリネスは、飲食業界で重要とされる行動指標「QSC」のひとつに含まれています。QSCについては、次章で詳しく解説します。

クレンリネスが指標の1つの「QSC 」とは

「QSC」とは、Quality(クオリティ)、Service(サービス)、Cleanliness(クレンリネス)の英単語の頭文字からできた言葉です。飲食業界において、とくに重要な行動指標といわれています。

Quality(クオリティ)はメニューの品質を意味し、価格に見合う味であるか、顧客が満足できる品質であるかなどを指します。Service(サービス)は接客の質です。従業員の接客対応や身だしなみが適切であるかを意味します。

クレンリネスもこの指標に組み込まれ、飲食店経営を良好に行うための需要な要素として位置づけられています。

飲食店経営者が押さえておきたいQSCとは?詳しくはこちら

クレンリネスとクリンネスの違い

クレンリネスクリンネス
整理整頓や清潔さが
維持されている状態・作業
衛生的で快適な状態

「クリンネス」は、クレンリネスとよく似ていて混同されがちな言葉です。クリンネスは「きれいな状態そのもの」を指します。

また、クリンネスには「清浄」や「清浄度」といった意味合いも含まれます。清潔できれいな状態を維持することやその作業を意味するクレンリネスとは、少しニュアンスが異なるため、混同しないようにしましょう。

クレンリネスを向上させる4つのポイント

1.マニュアル化してお店の基準を定める
2.チェックリストを作成する
3.スタッフ教育を徹底する
4.お客様目線を意識する

飲食店でクレンリネスを向上させるには、スタッフ一人ひとりの意識を高め、ルール策定や行動の習慣化を行うことが有効的です。クレンリネスの向上に役立つ方法を4つご紹介しますので、ぜひ実践してみましょう。

1.マニュアル化して店の基準を定める

クレンリネスの基準をマニュアル化すれば、スタッフ全員が共通認識をもちやすいでしょう。人員の入れ替わりが多い飲食業界では、情報を共有しやすい仕組み作りが大切です。マニュアルの文章で基準を明確に提示できるため、認識のずれを防止できるでしょう。あわせて、新人教育にも活用できます。

クレンリネスのマニュアルを作成する際は、「どこを」「どうやって」「どのように」「どの程度」清掃をするか、細かく定めましょう。清掃手順を文章以外に画像で説明するとよりわかりやすくまとめられます。

【掃除項目の例】

フロアキッチン
床、壁、天井、窓、空調、換気扇、照明、家具、トイレ、入口、店頭 など床清掃、天井、壁、排気フード、グリスフィルター、 厨房機器、グリーストラップ、照明、換気扇、空調、側溝、 冷蔵機器、冷蔵庫・アイスメーカー庫内清掃 など

2.チェックシートを作成する

クレンリネス向上には、清掃する内容を項目別にまとめたチェックシートの作成も有効的です。チェックシートには清掃日時や清掃場所、担当者の名前、具体的にやるべきことなどの項目を作ってみましょう。

項目を細かく定めて可視化することで、清掃漏れがなくなります。「トイレ」「ホール」「厨房」など、場所ごとにチェックシートを作って設置するのがおすすめです。

【チェックシートの項目例】
・清掃日時
・掃除場所
・清掃担当者  など

【チェックシートの見本】

3.スタッフ教育を徹底する

クレンリネスの向上には、スタッフ一人ひとりの意識改革が不可欠です。実際に清掃を行うのはスタッフであるため、店舗内での教育を実施しましょう。

業務の中では、手洗いや殺菌・消毒など身の回りのチェックが具体的な行動にあたります。これらの行動を踏まえて、クレンリネスの徹底化につながる教育システムを構築するとより効果的です。

4.お客様目線を意識する

最終的に店舗がきれいであるかどうか、判断をするのはお客様です。常にお客様目線に立ち、清掃漏れがないことを確認しましょう。

テーブルに実際に座ってみて、店内の状態やメニュー表など細かな点をチェックします。また、お客様の目に最初に触れるのは、飲食店の外観です。内装だけでなく、店舗前の道や看板、窓、壁などのチェックも忘れずに行いましょう。

飲食店のクレンリネスに関するQ&A

飲食店でクレンリネスが徹底されていないとどうなる?
飲食業の行動指標の1つである「5s」とは?
クレンリネスが徹底されていない場合、店舗売却に影響はある?

飲食店のクレンリネスに関するよくある質問をQ&Aの形式で解説します。

Q.飲食店でクレンリネスが徹底されていないとどうなる?

A.食中毒の原因となる菌が繁殖する場合があります。

飲食店舗の清掃が行き届いていない場合、雑菌や害虫などが発生し食中毒を招く可能性が高まります。食中毒の原因となる菌は目視では確認できません。きれいに見える部分も毎日拭き掃除や除菌を行いましょう。

食中毒が発生するとお客様の健康被害はもちろん、営業停止処分や客足が遠のくなど、経営面でも大きな痛手を負います。日々の徹底したクレンリネスが重要です。

Q.飲食業の行動指標の1つである「5s」とは?

A.5sとは「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の頭文字をとった言葉です。

5sとは、「整理」・「整頓」・「清掃」・「清潔」・「躾」のアルファベットの頭文字をとってできた言葉です。このうち、「整理」・「整頓」・「清潔」はとくに重要なため、「3s」とも呼ばれます。

5sは飲食業だけでなく、製造業など幅広い業界で意識されている行動指標のひとつです。5sの行動が、クレンリネスのさらなる向上につながります。

Q.クレンリネスが徹底されていない場合、店舗売却に影響はある?

A.資産価値が低下し、売却価格が下がる可能性があります

店舗売却の際は、次のオーナーが店舗を内見し、厨房設備や内装など店内を確認します。クレンリネスが徹底されていない店舗の場合、内見時に店舗の印象が悪くなったり、売却価値の下落につながったりする可能性が。

とくに「居抜き売却」では、使っていた設備や内装を次のオーナーに引き継ぎます。厨房設備や機器などを売却する際も、汚れが目立つと売却価格が0円になるケースも。円滑な売却のためには、いかに設備や内装をきれいにしておくかが重要です。

居抜き売却とは?メリットや実際の流れについて詳しくはこちら

飲食業を経営するならクレンリネスを徹底しよう

クレンリネスは、店舗全体を清潔な状態に保つ作業を意味します。飲食業を経営するうえで重要な考え方です。クレンリネスの向上には、飲食店の経営者だけでなく、従業員一人ひとりの意識が欠かせません。マニュアルやチェックリストの作成、従業員の教育などを徹底し、クレンリネスの向上に努めましょう。

またクレンリネスを行うことは、集客だけではなく将来店舗の売却を考える際にも有利に働きます。

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