【事例あり】飲食店を悩ます課題とは?解決のポイントと具体的な改善策

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飲食店経営を行う際は課題がつきものです。多くの飲食店が直面しやすいため、正しい解決方法を知っておくことが大切。今回は、飲食店が悩まされる課題と解決するポイント、具体的な改善策をご紹介します。課題解決の取組事例も紹介しますので、安定した経営を行うためにも理解を深めましょう。

飲食店を悩ます課題とは

利益を出しにくい
人手不足
感染症対策
物価高騰による経費の増加

2020年頃から広がった新型コロナウイルスの世界的な流行によって、飲食業界は大きな岐路に立たされました。感染を避けるための消費行動の変化、テレワークの推進などにより、テイクアウトやデリバリーを新サービスとして始める事業が50%近くに上る結果に。

その一方で、世界各地での紛争や円安による物価高などの課題も、飲食業界に影響を与えています。2022年版の中小企業庁の調査(※)では、飲食業(宿泊業込み)の廃業率は5.6%と全業種トップです。全産業平均の3.3%と比較をしても大きく差があることがわかります。次の章で、飲食店が直面する課題について詳しくみていきましょう。

【廃業率】

全産業宿泊業・飲食サービス業
3.3%5.6%

※参考:中小企業庁「2022年版 小規模企業白書(HTML版)第2節 
中小企業・小規模事業者の現状 第1-1-37図(業種別の開廃業率)

※参考:東京海洋大学 小川美香子

外食産業における新型コロナウイルス感染症対応の実態と課題

飲食店業界の廃業率が高いのはなぜ?詳しくはこちら

利益を出しにくい

飲食業は客単価が低く、利益率は10%程度といわれています。他の業種と比較して、利益が出にくい傾向です。飲食店では、とくに人件費と原材料費が大きな負担であり、昨今の円安や物価高の影響を大きく受けています。

また、新型コロナウイルスなど外的要因が、売上に大きく影響を与える点も利益が出しにくい理由のひとつ。自社だけで解決することが難しい事案も多く、頭を抱えるオーナーが多い現状です。

人手不足

飲食業は、早朝・深夜の営業による長時間労働、収入が低いといったイメージが他の産業に比べて強い傾向に。ネガティブな印象から人手不足に陥りやすく、人材確保が課題になっています。

また、人件費の削減のために学生やアルバイト、派遣などの非正規雇用の従業員に頼らざる得ない理由もあり、定着率が悪いのも人手不足の原因のひとつ。イメージ改善には、業界全体としての取り組みも必要です。

飲食店が人手不足に陥る5つの理由はこちら

感染症対策

新型コロナウイルスの流行による行動規制や外食控えの影響から、ここ数年で飲食店の倒産は一気に増加しました。デリバリー文化が浸透し、来店客数そのものが減っている課題もあります。

また、店舗ではアクリル板や体温計を設置するなど、感染症対策のためのコスト面でも大きな負担を強いられました。さらに清潔な状態を保つための、感染症対策がスタッフの業務負荷を高めています。

物価高騰による経費の増加

ウクライナ問題等により原油価格が高騰し、電気代などの光熱費の値上げが飲食店経営に大きな影響を与えています。円安も重なり、物価や食材費・ガソリン代などの運送費も高騰。飲食店経営者には、二重・三重の課題がのしかかっています。

また、1995年以降、消費者の賃金が上がらない状況が継続。消費者ニーズを考えると、たとえ物価が上がっても簡単に値上げに踏み切れない状況にあり、飲食店の経営を悩ます課題とされています。

飲食店の問題を解決する5つのポイント

顧客満足度はどの程度か
業務効率化や省力化ができているか
コストカットできるか見直しているか
人材確保や人材育成の仕組みは構築できているか
劣悪な労働環境になっていないか

飲食店が抱える課題がわかったところで、解決する5つのポイントを解説します。具体的な課題の改善策をより効果的に実践するために、ポイントを押さえておきましょう。

顧客満足度はどの程度か

飲食店が安定的な収益を確保するためには、顧客の満足度を知ることが重要です。飲食店経営において重要な、顧客の満足度を図る指標「QSC」を徹底しましょう。

飲食終了後などにアンケートを行い、顧客から意見を集めて、オペレーションの向上に役立てます。単にアンケートを依頼するだけでは高い回収率が望めないため、一品をサービスするなど回答に対するインセンティブを提供するとよいでしょう。

【QSCとは?】
QSCとは、「Quality(クオリティ)-品質」、「Service(サービス)-接客の質」、「Cleanliness(クレンリネス)」の頭文字を取った言葉です。飲食店経営の基本となる重要な指標で、安定した利益を見込めるリピーター獲得と深い相関があります。

飲食店経営者が押さえておきたい経営の基本「QSC」について詳しくはこちら

業務効率化や省力化ができているか

人手不足や経費の増加が課題となっている飲食業界では、業務のデジタル化や機械化を行う必要があります。具体的には、タッチパネル注文や配膳ロボットの導入などです。

また、シフト管理や給与管理などのバックオフィス業務の負担、人員不足などによるオーダーミスなどにかかる手間も、デジタル化や機械化で解決できる課題です。この分野は急速に発展が進んでいるため、最新の情報を取り入れてうまく活用していきましょう。

コストカットできるか見直しているか

飲食店のコストは、「Food(食材費)」「Labor(人件費)」「Rent(家賃)」のFLRで基本的に構成されています。売上の中でこれら3つの要素の割合(FLR比率)が高くなればなるほど、資金繰りが悪化する原因に。

FLR比率を計算し、コストカットできる部分がないか積極的に検討しましょう。コスト削減には、カット野菜や調理済み食品、人件費の削減につながる商品を利用するのが有効です。FLR比率は以下の式で計算できます。

FLR比率(%)=(食材費+人件費+家賃)÷売上高×100

人材確保や人材育成の仕組みは構築できているか

従業員が集まる環境を作るためにも、人材育成環境の構築や制度の整備を行いましょう。従業員の経験や個別性を考えて、適切な業務量や待遇を用意することも大切です。

人材不足は、接客の質の低下やスタッフの体調悪化、顧客離れなど、さまざまな悪影響を及ぼします。従業員に対してよい環境を提供できれば、プラスのサイクルを生み出すことができるでしょう。

劣悪な労働環境になっていないか

飲食業界は他の業種と比べ、離職率が高いことでも知られています。原因としては、労働時間の長さ、疲労が蓄積しても人員不足で休めないといった、劣悪な労働環境があるためです。

すぐに改善することが難しい場合でも、人間関係のトラブルは早期に解決する、労働条件を見直すなどできることから着手しましょう。そうすることで、労働環境の改善につながり人材の定着率も上がります。

飲食店におすすめの改善策5つ

収支の把握や管理を徹底する
DXを導入する
顧客や流行のニーズ調査や効果的なPRを行う
サービスの質を向上させる
店舗の移転を検討する

ここでは上記の解決策に加え、環境を改善するおすすめの施策を紹介します。

収支の把握や管理を徹底する

飲食店経営者自らが帳簿の管理を行い、収入と支出の管理を行いましょう。収支の把握が正しくできれば、不要なものやコストカットできる部分が明確化されます。問屋任せにしないことが重要です。

細かな工夫としては、箸や紙ナプキン等の消耗品は同業者やグループ店舗と共同で仕入れると、コストカットや仕入れの手間が省けます。

DXを導入する

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を使ってビジネスモデルの構築や製品・サービスを変革すること指します。具体的には、QR決済などのキャッシュレへの対応やセルフレジ、タブレット注文の導入などです。

また、ネット予約やWeb台帳など、デジタルツールの導入による業務効率化もDXのひとつ。できるところからDX化を進めることでスタッフの業務負荷が減り、人件費の削減にもつながります。

【DX導入の例】
・ネット予約
・Web台帳
・POSシステム
・キャッシュレス決済
・タブレット端末による「セルフオーダー」
・配膳ロボット
など

顧客や流行のニーズ調査や効果的なPRを行う

飲食業界のトレンドは移り変わりが激しいため、常に最新の情報を仕入れ、営業に活かすマーケティング力が重要です。目の前の業務に追われるだけではなく、世の中の流行に常にアンテナを張っておきましょう。

また、SNSによる情報発信を通して、考えた施策や商品を世の中に伝えるPRも大切。マーケティングやPRはすぐに力が身につくものではないため、軌道に乗るまでは専門の業者に力を借りるのもおすすめです。

サービスの質を向上させる

売上を上げるためには、サービスの質を向上させることが大切です。既存顧客を飽きさせない新メニューの開発、客単価のアップにつながる施策を考えましょう。

価格を設定する際は、単なる安売りでは利益が取れません。食材の品質や店の雰囲気、サービスなどを考慮し、「価値に見合った価格」をつけることが重要です。近年では価格だけでなく、品質を重要視する顧客層も一定数います。

業態のシフトや店舗の移転を検討する

2020年の新型コロナウイルスによる緊急事態宣言をきっかけに、テイクアウトやデリバリーのサービスを始めるなど、業態をシフトする飲食店も増加しました。2019年〜2021年にかけて、テイクアウト市場は大きな成長をみせています。

また、オフィス街ではテレワークの浸透により、人流が大きく変わるなどの現象が発生。環境が原因で集客できない場合は、店舗の場所を変えてみるのがよいでしょう。その際には、お店のコンセプトやターゲット層に合う人を集客できる場所を選ぶことが重要です。

飲食店における課題解決の取組事例3選

ここでは、実際にDXに取り組む「DX認定事業者」3社の事例を紹介します。DX認定事業者とは、DX推進の準備が整っている企業であることを国が認定する「DX認定制度」で、認定された事業者です。DX認定事業者に選ばれると、税制優遇などの公的な支援を受けられます。

【事例1】調達から店舗での販売まで自社マネジメント!省力化を実現

株式会社 すき家

◆取組内容
株式会社 すき家は、牛丼を主力商品として販売し、牛丼チェーン店では日本1の店舗数を誇っています。

グループの規模を活かし、グループ内仕入共通システムを導入して仕入コストを削減。店舗では、キャッシュレス決済の導入や、顧客体験向上のための注文システム開発などに力を入れています。調達から販売までを全社で一元管理することにより、食に対する安全も担保しながら、品質のよいものを手軽な価格で楽しめると人気です。

【事例2】業界先駆けの総合管理システム導入で廃棄食材を削減!

FOOD & LIFE COMPANIES

◆取組内容
FOOD & LIFE COMPANIESは、回転すしチェーン店の「スシロー」を主力事業としている会社です。DXの一環として「回転すし総合管理システム」を導入。食品ロスの削減やコスト効率を高めることに役立てています。皿に付いているICタグで、ネタが取られたタイミングをリアルタイムに把握し、データを分析。データをもとに需要予測を行い、効率的な製造を行うことで廃棄食材の削減に成功しています。

【事例3】DX化の目標達成のために定期的な見直しと評価を遂行

株式会社アイエスネクスト

◆取組内容
株式会社アイエスネクストは、宮城県内を中心にラーメン店やからあげ店を運営しています。人手不足の解消のために、配膳ロボットや食券機を導入。商品開発の強化や食品ロスの削減やコストカットを目的として、売上データのデジタル化やチャットワーク導入などを進め、業務の効率化を推進しています。

また、推進目標達成のため、年2回自己計画アセスメントを実施。実行計画を月一回見直して、評価を行う監査制度を確立しているのも注目すべきポイントです。

改善の見通しが立たないときは居抜き売却も手段の一つ

飲食店の課題の解決に向けた施策などを紹介しましたが、どうしても改善の見通しが立たない場合は赤字を膨らませないために飲食店を売却する決断もあります。廃業に追い込まれると手元に何も残らない可能性が高い一方で、売却に成功するとまとまった売却益を手に入れることが可能です。手に入れた売却益をもとに、新しい場所でリスタートするといった選択肢を作りましょう。

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飲食店の課題解決にはさまざまな手法あり!売却を検討するのもおすすめ

飲食店を取り巻く課題と、解決方法について解説しました。飲食店にはさまざまな課題がありますが、DX推進などの工夫により改善施策が成功している企業も数多く見受けられます。一方で、解決方法を実行してみても事態が好転しない場合は、赤字を拡大させないためにも売却を検討するのが選択肢のひとつです。

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